通販パッケージングでブランド力アップ!商品と一緒にメッセージを届けよう

今回は「ブランド力アップ! 段ボール箱の活用ノウハウ」をテーマにお送りします。通販企業様から、「ブランド力を強化したい」「配送箱にオリジナルデザインを施すべきかどうか」というご相談を多数いただきます。

CRMの現場から、通販ディレクターA氏とデザイン制作会社のS氏と共に、アップセルを成功させるための施策をご紹介します。

商品への期待を高める梱包資材

A氏:前回は梱包資材もCRMツールの一つとして、ブランディングに活用できるとご紹介しました。同梱物は読まずに捨てられてしまう可能性もありますが、商品を受け取る時や開封時に必ず目する段ボール箱は、ブランドイメージやメッセージを伝える打ってつけです。

S氏:プレゼントをもらう時、ギフトボックスが綺麗な包装紙やリボン、シールなどで飾り付けされていると、「中身は何だろう?」とワクワクする気持ちが生まれますよね。それと同じように段ボール箱のデザインが商品への期待値を高めることに繋がるのです。

A氏:過度なデザインをする必要はなく、段ボール箱の色を茶色から黒や白に変えるだけでも高級感を与えることができます。その他、会社名・ブランド名をデザインの一部として用いたり、見た目の印象で緩衝材を選ぶなど、さまざまな方法が考えられます。

ブランド力アップする段ボール箱の活用事例

次からは段ボール箱のデザインや緩衝材に着目して、いくつか事例をご紹介していきたいと思います。

①開封時の体験を提供する

段ボール箱は顧客の目に必ず入ります。ポイントは、サプライズ感とともに開封体験を演出できる箱の「裏面」です。裏面のスペースで、顧客が商品の開封体験をするとともにブランドの雰囲気を伝えることができます。また、顧客が商品を使用する前に必ず伝えたいこと、知っておいてほしいことを掲載するのにも向いています。多くの情報を入れることはできませんが、ほんの一文追加するだけでも会社やブランドメッセージをお届けすることができます。

外装箱のメッセージで印象付けることで、同封物をじっくり読むモチベーションも一気にアップします

それ以外にも、顧客への挨拶、「あなたの美しさを末長く応援します」というようなブランドプロミスまたはコンセプトを載せても良いでしょう。商品への思いや開発ショートストーリー、商品説明、スタッフの写真やイラストなどの掲載も効果的です。

②捨てられる前提で掲載内容を考える

顧客は届いた商品だけでなく、梱包のあり方までも企業姿勢として見ています。

段ボール箱、梱包資材は、商品を開封後にほぼゴミとして捨てられてしまいますので、企業側は、できるだけゴミを出さない工夫伝える必要があります。これがブランドイメージにつながるからです。

外装箱はもちろん、クッション材や梱包資材の素材が容易に分別できるように各種素材のマークを入れて、廃棄処理の方法を伝えます。とりわけ食品や化粧品の通販ユーザーは、梱包材であれ、素材に敏感な方が多いといわれています。

顧客が手元に置いて何度も見返したいもの、例えば、商品の使い方を段ボール箱に掲載しては不便です。もし開封時に商品の説明や使い方を知ってほしいのなら、QRコードでこれらが載っているWebサイトへ誘導することも考えられます。「これで実感! 誰でもできる究極の使い方とは?」といった顧客の興味をそそるメッセージを掲載すると、尚良いでしょう。

③再購入を促すことを考える

前号のブログや①、②で挙げた方法が一般的ですが、最近はSDGsを重視し、「リメイク」を見越したデザインの段ボール箱も見られるようになりました。

猫砂などの猫用商品を販売している某企業では、商品を配送した後の段ボール箱をキャットタワーとして再利用できるように工夫しています。これはカッター等で少し手を加えて積み上げるだけでキャットタワーが完成するというもので、配送箱としての役目を終えた後も実用的かつ楽しく使えるようにすること再購入のきっかけ作っているです

この例以外にも、配送後の段ボール箱は収納ボックスや子どものおもちゃ箱、ゴミ箱、フリーマーケット出品時のディスプレイなど、さまざまな使い道があります。

リメイクできる段ボール箱を発送に使用しているからといって、購買意欲の喚起に直接繋がることは少ないかもしれません。しかし、配送後の再利用を考えた仕様により顧客満足度を上昇させることができれば、ファン化が進み、継続的な購入へと繋がるでしょう。

※キャットタワー 飼い猫のために室内に置く高い木登りを模した居場所


通販でブランド力アップするための段ボール箱デザインのコツ

通販でブランド力をアップさせるための段ボール箱デザインのポイントは以下の通りです。

ブランドアイデンティティの反映

段ボール箱のデザインは、ブランドのアイデンティティやバリューを反映するべきです。ブランドのロゴやカラースキーム、フォントなどを使用し、ブランドの一貫性を確保します。

鮮明なロゴとテキスト

ロゴやブランド名を鮮明かつ目立つように配置しましょう。また、商品名や重要な情報も明瞭に表示することが重要です。

文字のサイズやフォントは読みやすさを考慮して選びましょう。

高品質な印刷と仕上げ

段ボール箱の印刷品質は重要です。鮮やかでクリアな印刷を行い、色あせやぼやけを避けることが求められます。

また、耐久性を高めるために適切な仕上げやコーティングを施すことも検討しましょう。

引き立つデザインやパターン

目を引くデザインやパターンを使用することで、箱が他の通販商品と差別化され、ブランドの認識度を高めることができます。

ただし、派手すぎず、商品との一体感を持たせることも重要です。

ユーザーエクスペリエンスの考慮

通販における段ボール箱のデザインは、ユーザーエクスペリエンスを考慮して行う必要があります。開封しやすく、商品が安全に保護されるように設計されていることが重要です。また、必要な情報が簡単に見つけられるようにすることも大切です。

エコフレンドリーなデザイン

環境への配慮も重要です。リサイクル可能な素材を使用し、環境にやさしいデザインを採用しましょう。エコロジカルなメッセージやマークを箱に表示することで、ブランドの環境への取り組みをアピールすることもできます。

シンプルで記憶に残るデザイン

複雑なデザインよりも、シンプルかつ記憶に残るデザインを採用することが効果的です。ブランドの特徴やユニークな要素をシンボルやアイコンとして活用し、視覚的な印象を与えることが大切です。

段ボール箱のデザインは、ブランドのイメージや商品の特徴を反映し、消費者にブランドの存在感を強く印象づけるための重要な要素です。

上記のポイントを考慮しながらデザインを進めることで、通販におけるブランド力の向上を図ることができます。

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通販でブランド力アップするための段ボール以外の手法とは

通販でブランド力をアップするために、段ボール以外の効果的な手法はいくつかあります。以下にいくつかの方法を紹介します。

同梱チラシ

前述の通り、同梱チラシはブランドプロモーションに有効です。ブランドのストーリーや価値提案を伝え、関連商品や割引クーポンを提供して、リピート購入を奨励しましょう。

メールマーケティング

ニュースレターやプロモーションメールを活用して、顧客とのコミュニケーションを保ちましょう。特別オファーや新着商品情報を提供し、リピート購入を促進します。

ウェブサイトの最適化

ウェブサイトは通販ビジネスの顔です。使いやすく、ブランドのイメージに合ったデザインを採用し、商品情報やコンテンツを充実させましょう。また、モバイルフレンドリーなウェブサイトも重要です。

コンテンツマーケティング

ブログ記事、ビデオ、ガイドなどのコンテンツを提供して、ブランドの専門知識や価値をアピールしましょう。コンテンツはSEO向上にも役立ちます。

ソーシャルメディア戦略

ソーシャルメディアを活用してブランドを宣伝しましょう。コンテンツを定期的に更新し、フォロワーとの対話を大切にしましょう。ソーシャルメディアを通じてブランドの人間性や価値観を伝えることができます。

インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーやブロガーと提携し、商品やブランドをプロモーションしてもらうことが効果的です。

カスタマーエクスペリエンスの向上

良いカスタマーエクスペリエンスはブランドの評判に大きな影響を与えます。迅速なカスタマーサポート、簡単な返品ポリシー、パーソナライズされた体験を提供しましょう。

リピート顧客プログラム

リピート顧客はブランドの価値を理解し、信頼しています。リピート顧客向けのプログラムや特典を提供し、顧客忠誠度を高めましょう。

これらの手法を組み合わせて、通販ブランドの認知度を高め、顧客忠誠度を向上させることができます。ブランド力を構築し、競争力を強化するために継続的な努力が必要です。
関連記事:【CRM_vol.1】CRMの効果を高めるチャネルミックス

まとめ

段ボール箱などの梱包資材を上手く活用できれば、ブランドや商品のファン化を促し、継続的な購入に繋がる。社会的機運の高まりを背景に、パッケージングにおける廃棄を最小限に抑える工夫が企業姿勢のメッセージとなる。

パッケージは、良いメッセージとなるための開封体験を伝え、再購入につながるブランドイメージ醸成の一役を担う重要なアイテム。


筆者プロフィール

A氏
化粧品、健康食品通販メーカー、化粧品OEM企業に勤務を経て独立。20年にわたり事業計画、商品企画、新規獲得、CRM戦略、バックヤード設計・運用など通販事業の運営に必要なすべてのセクションに従事。独立後は化粧品、健康食品をはじめ多数の通販企業の立ち上げから事業支援による事業収益改善に携わる。

S氏
デザイン制作会社にて30年にわたりセールスプロモーションツールを制作。ここ15年は化粧品、健康食品をメインとした新規獲得やCRMの制作に携わる。


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