商品同梱チラシ−定期にグンと引き上げるクリエイティブのコツVol.1

第29回は「商品同梱チラシ−定期にグンと引き上げるクリエイティブのコツ」をテーマにお送りします。通販企業様から、「都度購入している顧客が定期購入してくれない」「商品同梱チラシの効果が出づらい」というご相談を多数いただきます。CRMの現場から、通販ディレクターA氏とデザイン制作会社のS氏と共に、アップセルを成功させるための施策をご紹介します。

CRMの現場から、通販ディレクターA氏とデザイン制作会社のS氏と共に、定期に引き上げる商品同梱チラシのクリエイティブのコツをご紹介します。

顧客が定期コースの理解を深めるための工夫を凝らす

A氏:前回は梱包資材、特に段ボール箱の活用がCRMツールの一つとしてファン化を促し、継続的な購入に繋がることをご紹介しました。ただ実質的に継続的な購入(定期購入)へ繋げるためは、同梱物で直接訴求することが必要です。

S氏:発送箱にチラシを同梱して顧客へ定期購入のメリットを説明しているのに、引上げ率が一向にあがらない悩みを抱えている通販企業も少なくありません。定期申込に割引などの特典をつけると一定の効果はあるものの、目標に到達しないといいます。

A氏:それを解決するためには、せっかくチラシを作成・同梱しても、なぜ購入者が定期にしないのかを考える必要があります。商品同梱チラシは、ただ入れるだけで顧客にメッセージが届くわけではなく、効果を出すためにもなぜ定期にしないのかを顧客視点で考えて作られていることが必須条件になります。顧客が定期コースへの理解を深められるように、クリエイティブ面で工夫を凝らしたチラシをお届けしましょう。

顧客視点で不安や疑問を解消する

商品を気に入っていて継続使用しており、通常購入や都度購入しているものの、定期コースにはしない顧客はどのブランドにも必ず一定数います。ただ、必要な情報を発信すれば、定期購入にシフトしてくれる顧客も存在します。

その分岐点は、なぜ定期コースにしないのかをシンプルに顧客視点で考え、「定期購入の不安や疑問を解消できているか」「どんなメリットがあるのか」などを丁寧に分かりやすく説明しているか、「単純なサービスの紹介になっているか」の違いです。

定期への引き上げ率を上げるためには、顧客視点で考えることが大切です。ここでは、その都度購入する顧客を定期購入に誘導する4つの方法を説明していきます。

①単独のチラシにする

顧客の購入を定期コースに引き上げたいとき、告知の方法はガイドブックや商品説明ツールにへの記載したりや、キャンペーンチラシのコンテンツにする訴求など、方法はたくさん考えられます。そのなかで、もっともおすすめしたいのが、商品の単独チラシを作成して同梱する方法です。

顧客は同梱ツールをサッとしか見ない、読まないことを前提に考え、重要なことやこれだけは見てほしいといった内容のものは、単独チラシにすることで手に取ってもらう確率を上げることができます。

さらに手に取ってもらう確度を上げるためにも「特別なご案内(保存版)」ととしたり、「効果を実感いただくために~」などのキャッチコピーに加えます。また、、視覚的に赤や黄色などの目に留まりやすいデザイン、物理的にチラシの斤量をほかのツールよりも厚くするなど、コンテンツの中身や仕様にも配慮することがポイントです。

②定期システムは図や表組みで分かりやすく

手に取ってもらえるようになったら、次は書いてある内容や見せ方を考えます。「特徴①その1」、②、③「特徴その2」のようにしてナンバリングで整理されている原稿をよく見かけますが、ここでも顧客視点に立っ不安や疑問の解消がされるよう内容足りいるかを今一度確認すること重要です。

細かいマニュアルのように、定期システムの説明を文章でつらつらと書いても顧客に読まれることはなく、理解につながりません。あくまでも「書いてある≠理解される」であることを認識しておきましょう。

顧客に定期システムの内容が伝わらないと疑問や不安は解消されず、結果的に引き上げ率は上がりません。顧客が知りたいことに重きを置いて、図や表組みなどを分かりやすく伝えてあげましょう。

③定期利用率に具体的な数字を用いる

人は心理的に、みんながやっていると知ると安心して「自分もやろう」という気持ちになりやすいので、いかに自分たちの定期サービスはたくさんの顧客に利用され支持されているかを分かりやすく訴求することが必要です。

また、具体的な数字を用いて定期利用率を表記すると、説得力が増して定期へのハードルが下がり、申し込みに繋がりやすくなるでしょう。

④定期コースを別の言い方で表現する

顧客は「定期コース」と聞くだけで「合わなくても○○回以上は続けなきゃいけない」「途中で解約できるのかわからない」などの不安を抱えかねません。さらに「逆に面倒そう」「継続の縛りがあるのでは?」などのネガティブな先入観が働いて、内容を理解していないまま敬遠されてしまうこともあります。そうならないように、名称を変えるのも一つの方法です。

化粧品や健康食品でよく使われる名称として「きれいお届け便」「すこやか定期便」、もう少し具体的に定期コースに意味を持たせた言い方であれば「3カ月短期集中コース」などが一般的です。

すでに定期コースで展開している場合でも、サービスのリニューアルと称して名称を変えることも、継続購入に効果的です。

商品同梱チラシ(DM)のメリット

単品購入者に対して、同梱チラシを活用して定期コースへ誘導することは効果的です。

同梱チラシは、単品購入者に定期コースのメリットや価値をわかりやすく伝え、定期的な購入への切り替えを促す効果があります。

そこで、同梱チラシのメリットを詳しく説明します。

関連記事:商品同梱チラシ(DM)「アップセルのための」クリエイティブ−定期にグンと引き上げるためのコツVol.2

メリット①ターゲティングがしやすい

同梱チラシは、既存の単品購入者に直接届けることができるため、ターゲティングがしやすく、効果的なメッセージを送ることができます。

メリット②継続的なコミュニケーションが取れる

同梱チラシを通じて、商品やブランドに関する情報を継続的に提供できます。これにより、顧客との関係を強化し、信頼性を高めることができます。

メリット③説明と情報提供ができる

同梱チラシを使用して、定期コースの詳細やメリットを説明し、購入者が疑問を解消できるような情報提供を行うことができます。

メリット④コンバージョン率の向上

同梱チラシは、購買者に対する直接的なアプローチであり、購買意欲を高める役割を果たします。これにより、定期コースへの移行率が向上する可能性があります。

同梱チラシは、単品購入者に対して定期コースへの誘導を行う重要なツールです。

ただし、デザインやメッセージの工夫、ターゲットの選定などが必要であり、顧客のニーズに合わせたアプローチを検討することが成功への鍵です。


まとめ

定期コースへ誘導する同梱チラシは顧客視点で作成し、不安や疑問を解消させることが大切。定期に引き上げたい商品の単独チラシを作成したり、わかりやすい内容や具体的な数字で安心感を与え、申し込みのハードルを下げる。


筆者プロフィール

A氏
化粧品、健康食品通販メーカー、化粧品OEM企業に勤務を経て独立。20年にわたり事業計画、商品企画、新規獲得、CRM戦略、バックヤード設計・運用など通販事業の運営に必要なすべてのセクションに従事。独立後は化粧品、健康食品をはじめ多数の通販企業の立ち上げから事業支援による事業収益改善に携わる。

S氏
デザイン制作会社にて30年にわたりセールスプロモーションツールを制作。ここ15年は化粧品、健康食品をメインとした新規獲得やCRMの制作に携わる。


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