【会報誌_vol.3】顧客の心を掴む会報誌の極意とは!

第20回は顧客の心を掴む会報誌の極意とは!」をテーマにお送りします。通販企業様から、「現会報誌の問題点と方向性は分かったが、どう誌面に落とし込んでいけば良いのか」「購入率アップに繋げるために、どんなコンテンツやデザインが必要なのか」というご相談を多数いただきます。

CRMの現場から、通販ディレクターA氏とデザイン制作会社のS氏と共に、会報誌の編集プラン作成から実行・検証をご紹介します。

会報誌の編集プラン作成から実行・検証まで

S氏:前回、会報誌の開封率や閲読率、購入率を上げるには、まず事前準備として現状を把握すること、見えてきた事柄から仮説を立てどう対策していくかを練ることが重要だとお話ししました。

A氏:今回は課題解決に向けて誌面をどのように構成していくか、会報誌の発送後、どんな方法で検証・ブラッシュアップをしていくのかをSTEP3〜5として詳しく解説していきます。


STEP3 会報誌の編集プランを作成する

編集に入る前に会報誌で何を成し遂げたいのか、ゴールやKPI*1など目的を再確認しましょう。ブランド力を強化したいのか、商品を売りたいのか等でコンテンツや誌面の構成は大きく変わります。次に編集・企画を行い、基本デザインを決定します。顧客が知りたいと思う情報など事前に確認できることは、アンケートの実施やコールセンターを活用して確かめると良いでしょう。


〈会報誌編集のフロー〉
(1)目的の明確化

例えば、ブランド力の強化により顧客との関係性を深めることが目的なら、企業理念や商品づくりに対する想いなどのブランドイメージが伝わる誌面にする必要があります。再購入やクロスセル、定期引き上げなど会報誌を商品の売り場として定着させることが目的なら、リピート率と1年あたりのARPU*2を設定します。


(2)ブランドプロミスの提言
仮にブランドプロミスを「本質的な肌改善をして、末長くあなたの美に貢献します」に設定したとします。このブランドプロミスを軸にコンテンツを考えていきます
具体的には、肌悩みの根本解決を提唱するからにはスキンケアだけでなく、「食」「エクササイズ」にまで言及するべきではないのか、心が満たされるとストレスが減るなど、結果的に肌の美しさに繋がることから旅や趣味の情報を入れ込んだ方が良いのではないか、といったことです。また肌悩みの本質的改善には、長期的に続けてケアをしていくことの重要性を説いてから、定期購入を薦めるなども考えられます。


(3)コンテンツの編集
ブランドプロミスや通サポのブログ19号(会報誌_vol.2)で紹介した顧客アンケートの結果を参考に、会報誌に掲載するコンテンツを決めていきましょう。連載記事のテーマもこの段階で選定します。ここで重要なのが、企業側が設定したターゲットに興味を持ってもらえるコンテンツにすることです。実際の購入者が20〜60代だったとします。どの年代にも響くような内容にしようと考えると、コンテンツやデザインなどがブレてしまい、伝えたいことが明確に伝わらなくなる可能性があります。そのため、メインターゲットは30代にするなど的を絞って、コンテンツを考えることが大切です。


(4)ブランドイメージをデザインで表現
顧客のファン化を促進し、売上アップに繋げるためには、ブランドイメージをアウトプットしたデザインが必要です。そのために、まずはブランドイメージに合ったキーワードをピックアップすることが大切です。
例えば、「クリア」といったワードが挙がったら、「クリアといえば、こんな人・服・アクセサリー・インテリア・花」というふうに連想していき、イメージに近い画像を探します。集めた画像を貼ってイメージボードを作ると、どんな世界観で会報誌をデザインしていけば良いのか、自ずと見えてくるでしょう。また、その際にキャッチコピーに使えそうな言葉を集めておくと後々便利です。会報誌とブランドイメージの顔にもなりうる「表紙」は特に重要です。表紙で顧客の目を惹くことで開封率も上がります。顧客に「捨てずにリビングに置いておきたい」と思われるためにはどんな表紙にすれば良いのか等、方向性を設定して、いくつかパターン出しをするのも良いでしょう。実際にどの表紙が良いか、顧客アンケートで決めてもらうのも手だと思います。

*1:Key Performance Indicator(キーパフォーマンスインジケータ)の略で、重要業績評価指標と訳される。KGI(Key Goal Indicator)という最終目標を達成するための具体的な指標。
*2:ARPU:Average Revenue Per User(アベレージレベニューパーユーザー)の頭文字を取ったもの。1ユーザーあたりの平均的売上を示す指標。


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STEP4  会報誌を発送する

会報誌ができ上がったら、送付対象の顧客へ発送します。コストはかかりますが、改善前のものと改善後のもので送付リストを分けて、ABテストを実施するのも一つの手法です。検証の内容によってはさらに細かくリストを分ける必要も出てくるかと思います。
STEP5の「業績結果の検証、ボトルネック調査を実施する」ために、アンケートはがきの同封も忘れないようにしてください。はがきではなくメール、あるいはその両方でも構いません。


STEP5  業績結果の検証、ボトルネック調査を実施する

会報誌の発送後、到達⇒開封⇒閲読⇒購買意欲⇒購買のプロセスでどこにボトルネックがあるのか調査しましょう。会報誌の発送時に同封したアンケートはがきを使って、実際に顧客に聞くことで、どのプロセスに問題があったのかを確かめます。

「お届けした会報誌を手にとって開けていただけましたか?」「封を開けた会報誌は読まれましたか?」「購入したいと感じた商品を実際に購入しましたか?」などの質問内容に対する回答率で判断すると分かりやすいでしょう。もちろん会報誌を送ったすべての顧客からはがきが返送されるわけではないので、返送・回答した人数が分母、前述の質問の回答の結果が分子となり、パーセンテージが導き出されます。例えば、100名からアンケートはがきの返送があったとして、そのうち80名の顧客が「会報誌を読んだ」と答えれば、閲読率は80%となります。閲読率が高ければ、会報誌はコミュニケーションツールとして有効だということが分かります。また、会報誌を見た顧客から電話で注文があった際に意見を集めるというのも有効です。
ボトルネックが見つかったプロセスで、どこをどう改善する必要があるのか、またその余地があるのかを定め、調査・ブラッシュアップを何度も繰り返しましょう。繰り返すことが、売上やレスポンス率、購入単価を引き上げるポイントとなります。


まとめ

●ゴールやKPIなど目的を再確認し、会報誌作成の軸がブレないよう、提言したブランドプロミスに基づき、コンテンツやデザインを作成していく。

●発送後も到達 ⇒ 開封 ⇒ 閲読 ⇒ 購買意欲 ⇒ 購買のプロセスにおいて、どこにボトルネックがあるのかを調査し、繰り返し調査〜ブラッシュアップを行うことで売上やレスポンス率、購入単価のアップが可能となる。


プロフィール

A氏
化粧品、健康食品通販メーカー、化粧品OEM企業に勤務を経て独立。20年にわたり事業計画、商品企画、新規獲得、CRM戦略、バックヤード設計・運用など通販事業の運営に必要なすべてのセクションに従事。独立後は化粧品、健康食品をはじめ多数の通販企業の立ち上げから事業支援による事業収益改善に携わる。

S氏
デザイン制作会社にて30年にわたりセールスプロモーションツールを制作。ここ15年は化粧品、健康食品をメインとした新規獲得やCRMの制作に携わる。


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